作品名

埼玉県立近代美術館

設計

埼玉県立近代美術館

受賞

1997 IES/Award of Merit

所在地

埼玉 関東地方

竣工

1996年

カテゴリ

美術館・博物館

概要

埼玉県立近代美術館のファサードは、連続する25個のグリッドのそれぞれの中に梁が田の字型に交わって構成されている。このグリッドは建物の大きな特徴であり、いかにこのグリッドを暗闇に浮かび上がらせるかがポイントであった。計画では各グリットの側面と上面を4箇所からグラスファイバーの小さな光で照らし上げた。

グラスファイバーは必要な所に、必要な分だけ光を与えることができる素材である。この美術館は開館して15年を経ており、建物の形態を損なうことなくファイバーを設置しなくてはならない。

そこで昼間の見え方も考慮して、田の字型の梁に沿ってグラスファイバーを通した配線ダクトを設置することで美しく収まった。光源はメンテナンスが容易にできるよう屋上に設置した。光源である25灯の150Wのメタルハライドランプは1灯ごとに4分岐して、計100回路に分けコンピューターで光の色や点灯パターンを集中制御している。光ファイバーは、建物のデザインを損なうことなくライトアップを実現させただけでなく、季節や時間に応じた演出を可能にさせた。