作品名

ラ・ベルビー三鷹(高齢者のための工業化住宅)

設計

積水ハウス

受賞

1990 IES/Award of Merit

所在地

東京 関東地方

竣工

1988年

カテゴリ

個人住宅

概要

高齢者は、一日の大半を家で過ごすことが多い。この計画では、太陽光に近い光色、長寿命、高照度という利点のあるメタルハライドランプと蛍光灯を使って、昼間の照明環境をつくり出すことをテーマとした。デザインのポイントは、次のような内容である。

(1) 昼間の補助照明を考える。
玄関一一昼間明るい外から玄関に入った時、うす暗さを感じるのは誰もが経験すること。メタルハライド(HQI-NDL)ランプ150Wとミニクリブトンランプ100Wの2種類の光源を設置し、昼間はHQIのさわやかな明るさ、夜は白熱灯の柔らかいあかりと使い分ける。
居間・和室・寝室一一ベッドで本を読んだりする時に充分な明るさをとるために、目に直接光が入らない蛍光灯のウォールウォッシャーをデザインした。室内に明るさ感を与えるため、障子に光をあてた。

(2) 局部照明で高い照度をとる。高年齢者は、若い人に比べ3倍の明るさが必要である。ダウンライトやスタンドで局部的に1000lx前後の照度となるようにした。

(3) 一般にメタルハライドランプや蛍光灯は、住宅に不向きな光源であると言われているが、内装にナチュラルな素材や温かい色を選ぶことによって、冷たさのない快適な室内をつくることができた。