築20年の都心賃貸タワーマンションの中庭照明の改修である。現代的なデザインへと一新させて、高所得者の入居を呼び込むこと、また効率の悪い光源をLEDに交換して、省エネルギー化することが求められた。
改修前は、中庭は日中も曇りの時は暗く、エントランスホールと中庭が全く別の空間になっていたが、改修後は中庭を明るくしてエントランスとひとつながりの広い空間となるようにした。
LED23W、中角配光、3000Kのライン器具を使った。床の防水膜を傷めることを避けるため、また工事費が非常にタイトであったことから、床上に器具を設置した。改修前の投光器を設置していた穴は、内部を黒く塗装して新しいデザインの一部としてそのまま利用した。消費電力は従来の半分以下とした。
床の大理石に水鏡のように写し出された壁面の光が、中庭を二倍明るく感じさせる。壁の凹凸の繊細な陰翳を際立たせることにより、磨き上げた床大理石と相まって、高級感を醸し出している。
